工学部 応用化学科

受験生のみなさん

サイエンススクール

埼玉大学工学部 サイエンススクール 〜1日体験化学教室〜

 

Ⅰ.主催:埼玉大学工学部 応用化学科
Ⅱ.共催:日本化学会関東支部
Ⅲ.日時:令和元年8月3日(土)
Ⅳ.場所:埼玉大学工学部 応用化学科棟1号館1階21番講義室・ラウンジおよび共用学生実験室
Ⅴ.対象:高校生
Ⅵ.募集人数:40名程度(各テーマ4-8名)
Ⅶ.参加費:無料
Ⅷ.実験テーマ(概要は下記ⅩIの通り)
 1. 蛍光センサーを使って環境・生体中のカルシウムイオンを測定しよう!
 2. ノーベル賞反応を利用して光る分子をつくろう!
 3. 伸び続ける糸、光りだす液、変わる色彩…まるで手品?の「界面化学」を極めてみよう!
 4. 香りの化学 ~香料の合成を体験してみよう~
 5. 磁石につくセラミックスをつくろう!
 6. ジーンズの染料で知られるインディゴを合成して木綿布を染めてみよう!


Ⅸ.スケジュール

9:30 
 受付開始(21番講義室・ラウンジ)
9:50 
 学科長の挨拶、概要説明と講師紹介
10:00 
 テーマごとに講義・実験開始
12:00 
 昼休み(弁当持参推奨)
13:00 
 実験の続き
15:00 
 アンケート記入
15:10 
 学科紹介(自由参加)
15:40 
 学科内ツアー(自由参加)

 

Ⅹ.参加申し込み方法
 ①サイエンススクール応募フォームに必要事項(※)を記入して申し込んでください。(定員に達しました)
 ②申込期限は令和元年7月26日(金)必着
 ③1日体験化学教室では、いずれかのテーマの応募者が定員を超えた場合には、他のテーマへの参加をお願いすることがあります。
 ④参加者の決定はメールにて令和元年7月26日頃までに通知します。
 ⑤問い合わせ先:埼玉大学工学部サイエンススクール係
   048(858)3427(直通)、mtomita@mail.saitama-u.ac.jp(担当:冨田)
※埼玉大学工学部サイエンススクールの応募の際に取り扱う皆さんの個人情報については、埼玉大学工学部サイエンススクールの受付のみで使用し、他の目的に使用することはありません。

 

ⅩI.テーマ概要

1.蛍光センサーを使って環境・生体中のカルシウムイオンを測定しよう!

 カルシウム蛍光プローブQuin2を使って、ミネラルウォーターや唾液中のカルシウムイオンを測定します。Quin2はカルシウムイオンと結合して錯体を形成すると発光します。一方で、他のイオンと結合しても発光しません。カルシウムイオンだけを非常に簡単に測る事ができる優れた有機分子で、細胞中のカルシウム濃度を測るセンサーとして多くの最先端の研究の現場で実際に使われています。
 今回の実験ではまず、ブラックライト(紫外線ライト)を使ってQuin2とカルシウム錯体の発光を目視で確認します。その後、蛍光分光装置を使って検量線を作成し、最後にミネラルウォータと唾液中のカルシウムイオンの量を測定します。

2.ノーベル賞反応を利用して光る分子をつくろう!

 2種類の有機化合物の炭素と炭素をつなぎ合わせ、1つの化合物を合成する反応の1つとして、クロスカップリング反応があります。この反応のうち、パラジウム触媒を用いた芳香族ハロゲン化合物と芳香族ホウ素化合物のカップリング反応は、開発者の名前から「鈴木−宮浦カップリング反応」と呼ばれています。この業績により、鈴木章先生は、2010年にノーベル化学賞を受賞されました。今回の実験では、このカップリング反応を利用し、紫外線を当てると光る分子の合成や、温度により光を通したり、通さなかったりする液晶性分子の合成を行い、それらの物性を確かめます。

3.伸び続ける糸、光りだす液、変わる色彩…まるで手品?の「界面化学」を極めてみよう!

 私達の身体の中では、水と脂質が形成する多様な『界面』が存在し、そこではアミノ酸からポリペプチド、タンパク質から分子集合体が形成される反応が、常温・無触媒の穏やかな条件下で進行します。そしてここには、生命の起源を紐解く、生命化学普遍の「謎」が秘められてもいます。一方で、こうした『界面』と『高分子』を結び付けた技術は、電子材料・界面活性剤・食品・プラスチック・繊維・ゴム・化粧品…etc. として、私達の生活に広く活用されています。本テーマでは、界面重縮合によるナイロン合成、人工イクラづくり、硬軟"スライム"の作り分け、「サイリューム」ことケミカルライトの作製や、先端技術を用いた『有機分子超薄膜』による紫外線センサー(光照射で色が変わるフィルム)の創出等、多彩な「高分子界面化学」の実験を楽しんで頂きます!!

4.香りの化学 ~香料の合成を体験してみよう~

 香りは人間の生活には欠かせないものであり、食べ物の香りや花の香りなど、身の回りの様々な場所で私たちは香りから刺激や情報を得ています。様々な製品に香りをつけるために、香りを持った有機化学物質である香料が使用されています。工業的に利用される香料の中でも、カルボン酸とアルコールから脱水反応によって合成できるエステル類は数多く知られており、食品や香水、化粧品などに広く利用されています。この実験では、いくつかのエステル類を合成し、それらの香りを比べることで、化学構造の違いが香りにどのような影響を与えるか調べてみましょう。

5.磁石につくセラミックスをつくろう!

 金属材料、高分子材料とならび称される材料の一つにセラミックスがあります。種々の金属元素と典型元素を組み合わせて形成されるセラミックスの性質は、化学組成や結晶構造の影響を受けて大きく変わります。本テーマでは、金属元素の鉄とニッケル、典型元素の酸素からなる磁性セラミックス(フェライト)を化学実験で合成してみましょう!
 実験操作は簡単で、化学実験の初心者でも合成できます。水溶液中でニッケルイオンと鉄イオンを金属塩として沈殿させて、その沈殿物を乾燥後、小型電気炉で焼成するだけです。フェライトは、磁気応答性に優れていて、磁気記録材料や電波吸収体などに利用されています。合成した試料は、強い磁石に近づけると動き出します!

6.ジーンズの染料で知られるインディゴを合成して木綿布を染めてみよう!

 皆さんにおなじみのデニムのジーンズを青色に染めている染料と日本の伝統である藍染めの染料は同じ化合物で、インジゴと呼ばれています。インジゴの工業的な合成方法は1890年に見出され、インジゴの合成は19世紀における色素化学の最も偉大な業績と位置づけられています。
 本実験では、工業的に用いられているのとは違う簡便な合成法でインジゴを合成し、できたインジゴを用いて木綿の布を染色します。インジゴは水に不溶の青色の固体ですが、還元すると水に可溶な黄色いロイコインジゴになります。還元剤で還元されたロイコインジゴの水溶液に木綿の布を浸し、取り出して空気酸化することで、木綿の布を青色に染めることができます。