上海 (2019/7/1)

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6/10~14に上海の Fudan Univ で開かれた International Workshop on Nonlinear Optics at Interfaces に参加してきました.上海は東京並みの都会でしたが,大学の便所にトイレットペーパーがありませんでした.昨年の Telluride のワークショップや我々の大宮でのシンポと,参加メンバーがかなり重なっていたので,驚くほど目新しい話を聴いてショックを受けるというようなことはありませんでした.1人1時間くらいの講演をするこのタイプの会議を毎年開催することは(この分野では)やや過剰で,2年に1回で充分だろうと思います.(共同研究の相談ができることはありがたいのですが.)

この分野の創始者である Shen(大宮にも来てくれた)はとても元気で,ほぼ全ての講演者に対して鋭い質問をしていました.特に「そのSFG信号は表面からではなくバルクからでは?」という質問をおよそ半分の人にぶつけていました.その問題は我々も研究している氷の分光にも密接に関係していて,彼は我々が今年出した Chem. Phys. の総説を読んだ上で「氷のSFGはバルクの寄与を含んでいる」と昼食時に私に直接語りました(総説には反対のことを書いたんですが).彼は弟子のグループ(今回のワークショップのオーガナイザー)とまだコラボしていて,氷の透過SFGで四極子の寄与を同定したというポスターを出していましたが,私には?でした.私の講演では下のスペクトルを示して「ぜったい表面だから」と話しましたが,その点への反論はありませんでした.