TSRC (2018/6/30)

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 米国コロラド州の Telluride で開かれた Nonlinear Optics at Interfaces の Workshop に参加しました.乗り継ぎ悪く,現地まで片道ほぼ1日かかりました.Workshop は任意のタイミングで質問OKのスタイルだったので,50分の発表時間で全て話し終わらない人がほとんどでした.私も,氷表面,脂質/水界面,包接氷表面のスライドを用意しましたが,話せたのは氷表面だけでした.

 私の発表では,オーガナイザーの1人が,私たちの氷表面のSFGについて,「お前の実験は昇華と凝結の平衡状態になっていないからダメだ!」とネジ込んできました.そもそも液体の水の実験でもその平衡にはなっていないわけですが(どんどん蒸発しているので),彼は「そんなの知らねえ」と開き直り.Tufts Univ の Mary Shultz は閉じたセルで平衡状態で測定していて,私たちのはそれと同じホモダインスペクトルになっているのですが,彼曰く「Shultz は口で平衡って言ってるだけで蒸気圧を測ったわけじゃないから信じねえ」と.なかなか手ごわかったです.

 発表のはじめには各グループの液体の水のSFGスペクトルを1枚に並べて見せて,「ice-like バンドが無くなって,次は本物の氷を測ることにした」と話しましたが,そこで上海の人が,「俺たちはまた新しいデータを出す.これで終わりじゃねえ!」と凄んできたので,Thank you と言っておきました.

 世界の研究の進展は非常に速く,うかうかしているとあっという間に取り残されて相手にされなくなると感じました.もっともっとよい研究をしないといけません.